人生の3大出費とは?具体例で見る負担額の現実と対応戦略(退職まで3,639日)

人生において大きな出費は避けて通れません。その中でも「3大出費」と呼ばれるものが存在し、それは多くの人にとって家計に大きな影響を与えます。この3大出費とは、住宅費教育費、そして老後資金です。これらの出費は一生の中で何百万、あるいは何千万にも及ぶ大きな支出であり、無計画なままでは将来的に家計に深刻な負担をもたらす可能性があります。本記事では、それぞれの出費がどの程度かかるのかを具体的な例を交えて説明し、その現実を見ていきます。

1. 住宅費

まず、人生で最も大きな出費のひとつに数えられるのが住宅費です。家を購入するか賃貸で住み続けるかによって、費用構造が異なりますが、いずれにしてもこの分野での出費は人生全体に大きな影響を与えます。

住宅購入の場合

住宅を購入する場合、最も一般的なのが住宅ローンを組むことです。日本では住宅の平均的な購入価格は3000万円〜5000万円とされており、購入するエリアや家の規模によって大きく異なります。例えば、4000万円の家を35年ローンで購入すると仮定します。この場合、頭金が20%(800万円)だとすると、残りの3200万円をローンで返済することになります。

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住宅の平均購入価格と住宅ローン返済額はいくらくらい?|ライフイベントから見る生活設計|ひと目でわかる... 公益財団法人生命保険文化センターは、公正・中立な立場で生活設計と生命保険に関する様々な情報を提供しています。(設立1976年)

現金で一括購入できることは稀ですから、住宅ローンを組むことになります。35年ローンの金利が1.5%だとした場合、月々の返済額はおおよそ11万円です。これに固定資産税や保険料、修繕費などのランニングコストが加わるため、総合的な支出はさらに増えることになります。例えば、年に1度の固定資産税が10万円だとすると、年間の合計支出は約140万円、これを35年間続けると4900万円に達します。加えて、家の老朽化に伴う修繕費やリフォーム費用も必要になるため、さらに数百万円の支出が予想されます。

賃貸の場合

一方、賃貸を選択する場合も長期間住み続けると大きな費用がかかります。例えば、東京都内で2LDKのマンションを借りる場合、家賃は10万円〜15万円が一般的です。仮に12万円の家賃で30年間住むと、その総額は4320万円に達します。賃貸には物件の維持費用や税金の負担がないため、短期的には負担が軽く感じられますが、長期的には支出が積み重なり、購入した場合と大差がなくなることもあります。


2. 教育費

次に大きな出費となるのが教育費です。特に子供がいる家庭にとって、教育費は長期にわたり大きな支出となり、教育に対する家庭の選択肢や希望が家計に直接影響します。

公立学校の場合

日本では、公立学校に通わせる場合、教育費は比較的少額に抑えられます。幼稚園から高校までの公立学校の学費は、平均して500万円程度とされています。これは授業料が無料であることや、教科書や部活動の費用が控えめであるためです。しかし、それでも制服代や給食費、その他の教材費など、年間数十万円程度の支出が発生します。

また、大学進学の費用も大きな出費の一つです。国公立大学の場合、4年間の学費は約240万円(授業料年約60万円)ですが、私立大学になるとさらに費用が増え、文系でも約400万円〜600万円が必要です。さらに、理系や医療系、芸術系の学部では、実験や専門機材の費用がかかるため、学費がさらに高額になることもあります。

私立学校の場合

一方、私立学校に通わせる場合は、幼稚園から高校までの学費がさらに高額になります。例えば、私立小学校から高校までの費用を合計すると、1000万円〜1500万円程度が一般的です。これに塾や習い事の費用が加わることを考えると、教育費の負担は公立と比べて大幅に増加します。

例えば、私立中学校に進学する場合、授業料だけで年間70万円〜100万円かかることがあり、これに部活動や学校行事の費用が加わるため、1年あたりの教育費は100万円以上になることが珍しくありません。


3. 老後資金

最後に、老後のための資金です。現在、平均寿命が延びているため、老後の生活に必要な資金が以前よりも増加しています。特に、退職後の収入が年金だけでは不足することが予想されるため、現役時代にどれだけ老後資金を蓄えるかが重要です。

老後に必要な資金の具体例

一般的に、夫婦で老後を20〜30年過ごすためには3000万円〜4000万円が必要とされています。これは、生活費に加え、医療費や介護費用を見込んだ金額です。例えば、年金収入が月に20万円だとしても、夫婦2人で必要な生活費が30万円〜35万円であれば、毎月の不足分を貯蓄や投資で補わなければなりません。

さらに、老後には医療費や介護サービスの利用が増えるため、それに備えた資金も必要です。例えば、介護付き老人ホームに入所する場合、月々の費用は15万円〜30万円に達することがあり、それに加えて一時金が数百万円必要なこともあります。


じゃあどうしたらいいか?

住宅費、教育費、老後資金という「3大出費」は、人生の中で最も大きな負担となるものです。これらの費用は合計で数千万円に達することもあります。

当時、同じような内容をネット記事か何かで読んだのを覚えています。この記事の内容は一般的な3大出費についてですが、新入社員だった頃の私にとっては、まさに気の遠くなるような話でした。初めて給与明細を手にした時、期待していた額とはかけ離れた現実に直面し、「この収入で本当に将来に備えられるのだろうか」と不安を感じたことを覚えています。

住宅を購入するために数千万円、子供の教育に何百万円、さらに老後のために数千万円の資金が必要だと知っても、当時の自分にはそれが実感できず、むしろ途方もない数字に圧倒されるばかりでした。

私は、当時としても割と珍しく、24歳で結婚しました。妻と二人で、このとてつもなく大きな額にどのように立ち向かうのかを日々話し合ったのを覚えています。まだ若いし、遊びたいけど、このままではダメだ、という焦燥感を感じつつも、妻との価値観のすり合わせに多くの時間を費やしました。

私達夫婦が至った結論と、そのために選んだ戦略について、以降の記事で紹介していきたいと思います。

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