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土地選びで背伸びしなかったことは、その後の資産形成にかなり効いている。新築注文住宅を建てるとなると、どうしても家そのものに目が向く。間取り、断熱性能、外構、設備。考えることはいくらでもある。
しかし、最初に大きく家計を左右するのは土地である。土地にお金をかけすぎれば、建物の予算が苦しくなる。建物にもこだわれば、住宅ローン全体が膨らむ。そうなると、その後の貯蓄や投資に回せるお金は減っていく。
この記事では、注文住宅の土地取得を、単なる土地探しではなく、会社員が資産形成を続けるための住宅費コントロールという視点で振り返る。
ここでは、どのように土地を取得したのか、そしてどのような観点で判断したのかを整理する。
築30年の中古住宅を活用した資産形成
将来的に注文住宅を建てることを前提に、まず築30年の中古住宅を取得した。この判断の背景には、住宅費を抑えつつ資産形成を優先するという明確な意図があった。
結果として、住宅取得コストを最小限に抑えることができ、その分を貯蓄や将来の投資に回す余力を確保することができた。

当時購入した中古住宅は、ほぼ土地価格に相当する1,250万円で取得し、最終的に1,150万円で売却した。6年間の保有期間中の持ち出しは、固定資産税などで約50万円程度だった。さらに東日本大震災で住宅に被害を受けたことで保険金も支払われ、最終的な収支はほぼトントンとなった。
結果として、購入価格と売却価格がほぼ同水準となり、6年間の住居費は実質ゼロに近い水準となった。この期間に本来支払うはずだった家賃相当額を、そのまま貯蓄に回すことができた。
土地選びの重要性と条件
次に、新築住宅を建てるための土地探しを開始した。日本の不動産市場では、建物は時間とともに価値が下がる一方で、資産価値の多くは土地に依存する傾向が強い。そのため、今回は土地選びに重点を置いた。
前回の中古住宅は駅から徒歩15分、かつ幹線道路沿いで、利便性はあるものの騒音が気になる環境だった。この経験を踏まえ、次の条件を設定した。
駅徒歩5分以内
日常の利便性と将来の売却価値を重視する。
静かな住環境
幹線道路から離れた住宅地内を優先する。
広さと価格のバランス
予算内で無理なく購入できることを前提とする。
土地選びで大事だったのは、理想の条件を全部満たすことではなかった。すべてを求めると、価格はすぐに上がる。駅近、広さ、日当たり、学区、周辺環境、将来の資産価値。どれも大事だが、全部を最高条件でそろえるのは現実的ではない。
だから、譲れない条件と、妥協できる条件を分ける必要があった。資産形成の視点で見ると、土地選びは「よい土地を買う」だけではなく、「買った後も家計が回る土地を選ぶ」ことでもある。
理想的な土地の発見と購入
中古住宅に住んでいる間も、不動産情報は継続的にチェックし続けた。良い土地は市場に出るとすぐに売れてしまうため、常に情報を追い続ける必要があった。
その結果、地方都市の駅から徒歩5分、区画整理済みの土地を見つけた。道路整備が行き届いており、かつ長方形で建築プランを立てやすい条件の良い土地だった。
価格は1,350万円。中古住宅の売却で得た1,150万円に加え、貯蓄から200万円を充当し、一括で購入した。
この判断により、理想的な立地を確保しながら、財務的な負担を最小限に抑えることができた。
資産形成としての土地取得
今回の土地取得においては、いくつかの要素がうまく機能した。
中古住宅の活用により住宅費を抑えたこと
土地価値を重視して選定したこと
継続的に市場をチェックし続けたこと
資産が整ったタイミングで購入に踏み切ったこと
これらが組み合わさることで、住居費の負担を抑えつつ、より条件の良い土地へとステップアップすることができた。
まとめ
土地は、一度買うと簡単には変えられない。だからこそ慎重に選ぶ必要があるが、同時に、慎重になりすぎて予算を膨らませすぎる危険もある。
私にとって土地取得は、理想の住まいを作るための第一歩であると同時に、将来の資産形成を止めないための判断でもあった。家族が暮らしやすいこと。住宅費を大きくしすぎないこと。投資や貯蓄を続ける余力を残すこと。
土地選びで背伸びしなかったことは、後から見れば、かなり大きな資産形成上の判断だったと思う。
