30代は、資産形成のスタートダッシュを決める重要な時期です。仕事のキャリアを積み重ね、収入が安定し始める一方で、結婚・子育て・住宅購入などのライフイベントも重なるため、適切な資産管理が求められます。この時期に正しいお金の使い方と増やし方を学び、実践することで、40代以降の経済的な安定や準富裕層への道が開けます。本記事では、40代で準富裕層に到達するために私自身が30代で実践した資産形成の戦略を詳しく紹介します。固定費の最適化、投資の活用、収入アップ戦略など、具体的なアプローチを解説するので、ぜひ参考にしてください。
はじめに
30代は資産形成の基盤を築く非常に重要な時期です。住宅購入や第二子誕生のイベントがありましたが、39歳時点での負債を除く金融資産(現金と投資信託)は約2,000万円、住宅ローン負債が約1,900万円ありました。
野村総合研究所の定義では、預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命保険や年金保険など、世帯として保有する金融資産の合計額から負債を差し引いた「純金融資産保有額」は100万円程度ですから、所謂マス層でした。しかし、それから5年後の44歳には準富裕層に到達することができました。それは、30代での資産形成の戦略の結果だったと思います。そこで、30代で実践した資産形成の戦略とその軌跡について詳しくご紹介します。
39歳時点での資産状況
- 総資産:40代に入る前に純資産で2,000万円に到達しました。
- 円預金:1500万円
- 投資信託:500万円
- 負債:
- 住宅ローン:1900万円
- 純金融資産:マス層
- 100万円(資産から負債を引いた額)
- その他の資産(参考):
- 住んでいた家の売却想定価格:約2800万円
純金融資産が100万円しかないとはいえ、資産の大部分が住宅に紐づいているため、実際の資産状況はそれほど悪くはありませんでしたが、やはり住宅ローンを抱えているとマス層からはなかなか出られませんね。
ただし、30代で純金融資産をプラスに持っていけたのは、大きな成果だと思います。30代での資産形成のノウハウを活かし、継続すれば、40代で準富裕層に到達可能だと考えます。
30代で実践した資産形成の戦略
住宅費を最小化
住宅費は固定費の中でも大きな割合を占めるため、これを抑えることが資産形成に直結します。
- 実践ポイント
- 住宅ローンの支払いを月5万円程度に抑える
- 不要なリフォームや贅沢な設備投資を避ける
- 必要最小限の住居スペースを確保し、無理のない住環境を選択
私達はこれを徹底的に意識した戦略を取りました。それ以外は旅行を楽しんだり、新車の購入等をしても十分余裕ができたのです。少額の節約を積み上げることも大事ですが、私達は大きな固定費を削減することに集中しまし、他はあまり考慮しませんでした(コンビニも利用しますし、食料品については自炊はしますが、食べたいものを食べるスタンスです)。
住宅費を抑えるには中古住宅をおすすめします。

共働きで現金を積み上げる

大前提は共働き。20代から夫婦で毎月貯金する活動を続けていましたが、30代になってからは、夫婦で毎月12万円を自動で貯蓄する仕組みを作りました(20代は10万円でした)。これは「収入-支出=貯蓄」ではなく、「収入-貯蓄=支出」の考え方に基づいています。
- 実践ポイント
- 収入が入ったらすぐに貯蓄に回す
- 固定費の見直しを行い、無駄遣いを減らす
- 夫婦で貯蓄目標を共有し、協力する
投資信託の積み立て
30代になって、当時利用できた「つみたてNISA」を活用し、毎年40万円(月額33,333円)を非課税で運用しました。余剰資金のうち、毎年40万円を投資しました、さらに、子供の証券会社口座を開設し(今はありませんが)ジュニアNISAで将来の学費を積立しました(10年後、子供2人分で900万円程になっています)。
- 実践ポイント
- 長期投資を前提にリスクを抑えたインデックスファンドを選択
- 毎月自動積立を行い、相場に左右されない積立投資を継続
- つみたてNISAの上限を活用し、効率的に資産を増やす
現在では「新NISA」によって年間投資枠が拡大し、より効果的な運用が可能となっていますので、これから資産形成する方はもっと有利になると思います。私達はつみたてNISA余剰分は特定口座で運用していましたので、その利益分は課税対象となってしまいます…
本業を頑張り年収を上げる
収入を増やすことは、資産形成を加速させる重要な要素です。入金力は蓄財のスピードアップに直結するため、私と妻は以下の方法で収入を増やしました。
- 私のキャリアアップ
- ヒラ社員から係長クラスへ昇進し、給与アップ
- スキルアップのための勉強を継続
- 妻の転職
- 派遣社員から正社員へ転職し、安定した収入を確保
- 福利厚生の充実した職場を選び、将来の安心感を得る
私は一切料理ができないので、洗い物や洗濯、掃除を担当しましたが、妻が毎日できる限り自炊をしてくれたので助かりました。
生活防衛資金の確保
投資を行う前に、我々は子育て中であり、かつローンにおける変動金利の上昇リスクを考慮する必要がありました。そこで、まずは現金で生活防衛資金を1000万円確保しました。
- 実践ポイント
- 生活費の1年分以上の貯蓄を目安に設定
- 余剰資金は投資信託に回し、資産運用を優先(NISA以外にも特定口座でも投資)
- 万が一の出費に備え、流動性の高い預金も維持(これは、子供の学費として3年分も計上しています)
30代の資産形成が40代の成功に繋がる

これらの戦略を実践した結果、それから5年後44歳時点で純金融資産が5000万円まで増加しました。30代のうちに資産形成の基盤を作ることが、後の大きな成果に繋がったと感じています。
- 主な要因
- 30代の貯蓄・投資習慣が継続され、生活防衛資金以外はすべて投資し、結果として資産が雪だるま式に増えた
- 収入増加により貯蓄・投資額を増やすことができた
- 住宅費を抑えることで、余剰資金を運用に回せた
まとめ
30代の資産形成は、将来の経済的自由を手に入れるための大きな一歩です。以下のポイントを押さえて行動すれば、誰でも着実に資産を増やしていくことができます。
- 共働きで安定した収入を確保し、毎月の貯蓄を習慣化
- 投資信託を活用し、長期的に資産を運用
- 住宅費を最小限に抑え、固定費の削減を意識する
- 本業でのキャリアアップを目指し、収入を増やす努力をする
- 生活防衛資金を確保しつつ、余剰資金は投資に回す
このような取り組みを継続することで、資産形成を加速させることができます。30代のうちにしっかりと準備をしておくことで、40代、50代の経済的な自由を手に入れることができるでしょう。
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