【退職まで2,975日】
11月1日に月初の資産集計を行ったばかりだが、相場が大きく荒れたのを受けて、11月6日時点の数字を臨時に洗い出してみた。結果から言えば、11月1日時点からわずか5日間でマイナス174万円の急減となった。10月も月間で約160万円マイナスだったため、9月末のピークから見ると累計で約330万円が溶けた計算になる。

サラリーマンの手取り月給どころか、年収の中央値より少し少ないくらいの額が吹き飛んだが、驚くほど動揺はない(というか何度目だよ、という感じで慣れてしまった)。たたし、当然気分の良いものではない。今回の急落劇の背景にある時事ニュースを整理しつつ、なぜ私が平然と構えていられるのか、その根底にある投資のナラティブを記録しておく。
私は、この種の資産減に対して、いままでどうやって乗り切ってきて、これからどうやって乗り切るのか、について、個人的な意見を述べておきたい。
11月6日時点の資産状況とポートフォリオ
| 資産分類 | 評価額 (円) | ポートフォリオ比率 |
| 外国株式 | 55,184,805 | 58% |
| 日本円 | 13,795,404 | 14% |
| 外国債券 | 9,525,335 | 10% |
| 国内株式 | 9,502,611 | 10% |
| 年金 | 4,746,632 | 5% |
| コモディティ | 1,584,885 | 2% |
| 米ドル | 568,890 | 1% |
| 国内債券 | 110,548 | 0% |
| 流動資産合計 | 95,019,110 | 100% |
流動資産の総額は約9,502万円。住宅ローン残高(約-740万円規模)を差し引いた純金融資産ベースでは、11月1日時点の約8,950万円から、一気に約8,776万円前後まで押し戻された。
11月1日時点で5,719万円あった外国株式が、わずか数日で5,518万円へと約201万円目減りしたことが最大の要因だ。
米中間選挙とAI・半導体株ショックの波及
今回の急落劇の震源地は、言うまでもなく米国市場だ。
引き金となったのは、11月3日に行われた米中間選挙である。民主党が議会で大勝したことを受け、市場では「大量の電力や水資源を消費するAIデータセンターの建設計画に対し、環境規制や立地規制が大幅に強化されるのではないか」という懸念が一気に噴き出した。
これまで相場を牽引してきたビッグテックや半導体関連株に強烈な冷や水が浴びせられ、11月5日の米市場ではエヌビディアやAMDなどの半導体銘柄が急落。SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)が暴落し、ダウ平均は一時1,800ドル超下落、S&P500も4%を超える大幅安を記録した。
この米ハイテク株ショックの余波は、翌6日の東京市場にも直撃した。日経平均株価は前日比で一時3,600円を超える記録的な下落幅となり、全面安の展開となった。ポートフォリオの約6割(58%)を外国株式に投じている我が家にとって、この米株主導の急落トレンドをまともに被れば、数日で数百万円規模が消し飛ぶのは自明の理である。
数字の麻痺(含み益バリア)と、生活防衛資金という「絶対の防波堤」
9月末のピークから数えるとマイナス330万円。普通に考えれば、サラリーマンの年収の中央値に届こうかという額が一瞬で市場の波に飲まれて消えた。
だが、正直なところ「まぁ、減っているわな」という程度の感覚しかない。割合で言えば、一日5%の下落というのは、「まぁ、調子悪いとあるよね」という感覚だから、慣れてきた。もちろん、全く気持ちの良いものではないのは事実だが、この程度の下落は何度も経験しており、資産が8,000万円を超えた今、市場の波で数百万円が上下するものの、割合で考えたら単なる日常のノイズに過ぎない。
平然としていられる現実的な理由は、生活防衛資金は確保しており、長期的に市場の成長を信じられれば、放置していればいいというわけだ。
私の投資戦略とナラティブ:人類の知恵と希望に賭ける
改めて、自分の投資戦略を考えてみると、こちらの記事にある通り、
私の投資戦略の根本は、
「私達を取り巻くいろんな問題は、困難で複雑。だけど、なんやかんやあっても長期的には『明日は今日よりいい明日になる!』って全世界中の人が知恵出し合って、努力して、解決策を考えて、希望を持ち、それを実現していく、ということに賭ける」
という極めてシンプルなものである。そして、その人類の前進と成長の果実を丸ごと余さず享受する手段こそが、「インデックス投資」なのだ。現在起きているAIデータセンターの電力不足や環境問題、あるいは政治の混乱やインフレといった問題も、確かに「困難で複雑」だ。短期的には悲観論が渦巻き、市場が動揺して株が叩き売られることもある。
しかし、人類の歴史を振り返ってみてほしい。どれほど深刻な危機や困難に直面しても、世界中の優秀な技術者、企業、働く人々が知恵を絞り、技術革新を起こし、泥臭く課題を乗り越えて「より良い明日」を切り拓いてきた。企業の利益は長期的に拡大し、世界経済は成長を続けてきた。
この大きな流れを信じているからこそ、特定の個別企業や一部のセクターの一時的な躓きに賭けるのではなく、世界経済全体をまるごと買い付けるインデックスファンドを愚直にホールドする。目先の数百万の浮き沈みなど、人類が前進していく長い航海におけるほんの一波に過ぎない。
今後どうするか:市場に居続け、淡々と積み上げるのみ
資産が減ったからといって、狼狽して売却したり、タイミングを図って小細工を弄したりする必要は一切ない。信じているナラティブが不変である以上、やるべきことはただ一つ、投げ売り、混乱するプロの投資家を横目に、これまで通り市場に居座り、低コストのインデックス投信を淡々と積み上げるだけだ。
富裕層(純金融資産1億円)への道のりは、決して右肩上がりの一直線ではない。時には数百万単位で後退し、足踏みしながら、時間を味方につけていつの間にか超えていくものだと信じている。
嵐が吹き荒れるときこそ、余計な操作をせず放置を決め込む。日々の給与という安定したキャッシュフローを手堅く確保しつつ、「人類の知恵と希望」に賭けた航路を淡々と進んでいく。

